マリファナ(大麻)関連ビジネスに投資できる米国株8銘柄のご紹介

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マリファナ(大麻/カンナビス)関連の米国株(アメリカ株)銘柄に関する話題です。個人的な興味で調べてみました。たばこやアルコールに次いで合法的な嗜好品として拡大が期待できるビジネスでもあるため、米国株投資家としては押さえておくべきテーマではないかと思います。

 

マリファナの合法化に関しては、オランダやスペインといった、もともと取り締まりの緩い国が多いほか、昨年のウルグアイでの完全合法化、さらにはカナダも10月17日に、先進国としては初の完全合法化に踏み切るなど、世界的な流れだと言えます。

 

もちろん米国でも州単位では合法化が進んでおり、カリフォルニア州が20年前に医療用マリファナを初めて合法化して以降、次々に医療用または娯楽用としてマリファナ使用を認める法律を制定しています。参考までに現時点で合法化されている州は以下の通りです。

 

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※ロイターニュースより抜粋引用

 

なぜ必ずも推奨すべきでないマリファナの合法化を各国の行政が進めるのかと言えば、端的に言うと結局は税収を潤すためでしょう。たばこやアルコールなど、健康に良くない物からは大手を振って税金を徴収することができるので、まさにマリファナも格好の課税対象なのです。

 

もちろんマリファナ自体珍しいものではなく、これまでも長く水面下では製造販売されていましたが、合法化で市民権を得ることによりビジネスの規模も急拡大する可能性が高いため、今更ながら興味深い存在になりつつある投資対象だと言えましょう。

 

世界の合法大麻市場は、2021年には314億ドル(約3兆5700億円)規模にまで成長する見通しだ。現在の市場規模はおよそ77億ドルと推定されているが、合法化する国が増えると見られる中で、今後60%の年平均成長率(CAGR)が予想されている(Forbes Japanより抜粋引用)

 

 

そこで今日は、あくまでも私が調べた範囲内ですが、マリファナ関連の米国株銘柄について簡単にご紹介してみようと思いますので、たばこやアルコールに似た常習性による旨味が期待できる投資対象の1つとして、豆知識的にご参考いただければ幸いです。

 

マリファナ関連銘柄に投資可能なETF「ETFMG Alternative Harvest ETF(MJ)」

 

まずはじめにご紹介するのは、主要マリファナ関連銘柄に投資可能な米国市場初のETF商品「ETFMG Alternative Harvest ETF(MJ)」です。上場しているとは言っても、他の産業に比べ基盤が脆弱な企業が多い可能性も高いため、分散が効くETFは嬉しい存在です。

 

「ETFMG Alternative Harvest ETF(MJ)」は、世界の取引所に上場され、医薬やたばこ関連でマリファナビジネスを行っている30社の株価に時価総額に連動するように設計されたETFで、上位10社の内、8社がカナダ企業、1社が英国企業、1社が米国企業で構成されています。マリファナビジネスの中心はどうやらカナダのようですね。

 

実は他にも「Horizons Marijuana Life Sciences Index ETF(HMMJ)」という似たタイプのETFがありますが、本記事は米国株を対象として紹介している関係上、トロント市場のみに上場している本ETFは米国株ではないため、割愛することにします。

 

30社と比較的少ない銘柄数ではありますが分散されており、経費率に関しても0.75%と、世に出回っている大多数のアクティブ系ETFと比べれば良心的とも言えるため十分検討に値する投資対象だと思いますが、残念なことに大手ネット証券3社(SBI証券/楽天証券/マネックス証券)での取り扱いはありません。

 

医療用大麻関連施設のREIT「Innovative Industrial Properties(IIPR)」

 

次は、少し主旨は異なりますが、ニューヨーク証券取引所(NYSE)で初めて上場した、医療大麻関連施設のREIT「Innovative Industrial Properties(IIPR)」についても、マリファナ関連の銘柄ということで、参考までにご紹介しておくことにします。

 

REITと言えば高配当且つインカムゲイン狙いの投資対象というイメージがありますが、本REITについて言えば直近配当利回りがそれほど高い水準ではないため、インカムゲインというより、マリファナ市場の拡大に伴うキャピタルゲイン狙いで投資すべき銘柄のような気がします。

 

大手ネット証券3社ではマネックス証券のみ取扱いがあります。マリファナ市場拡大に伴い栽培用の不動産の高騰も予想されますが、REITは私の得意分野ではないので、SBI証券か楽天証券での取り扱いが始まってから、改めて具体的に検討してみようと思います。

 

マリファナ関連のビジネスに携わる米国個別株6銘柄

 

続いて、ETFを好まない個別株派の方向けに、マリファナ関連のビジネスに携わっており、かつ個人投資家でも投資することが可能な米国に上場している個別株銘柄を、参考までに以下の通りご紹介します。値動き、事業展開共に動きが激しいため目が離せませんが、興味のある方はご検討ください。

 

①クロノス・グループ(CRON)

 

医療用大麻や大麻油などの栽培と販売を行う5つの大麻生産会社への投資を通じてビジネスを展開するカナダの投資会社で、特に医療目的大麻規制(MMPR)に基づき、カナダ保健省が発行した医療用大麻生産ライセンスを所有または申請する企業への投資を中心に事業を行っています。

 

また、クロノス・グループは、マリファナの生産や販売を手掛ける企業としては、初めて米国ナスダック市場に上場(CRON)した銘柄としても有名です。ちなみに大手ネット証券では、マネックス証券だけでなくSBI証券でも購入することが可能です。

 

②オーロラ・カンナビス(ACB)

 

複数の広大な製造インフラを保有する医療用大麻の製造販売会社で、ドイツの100%子会社「Pedanios GmbH」は、イタリア政府に医療大麻を供給するサプライヤーです。2018年1月のカニメッド・セラピューティクスの買収により、時価総額ベースで世界最大のマリファナ企業になりました。

 

オーロラ・カンナビスも、キャノピー・グロース同様、この度ニューヨーク証券取引所に上場する予定のようです。上場後の大手ネット証券における取り扱い有無に関しては現在のところ未定ですが、恐らくマネックス証券が先行するものと思われます。

 

③キャノピー・グロース(CGC)

 

主に子会社を通じて、乾燥、油、およびソフトジェルの大麻製品をオンラインで販売する医療用大麻の製造販売会社です。キャノピー・ヘルス・イノベーションを設立し、大麻に含まれる化学物質カンナビノイドをベースとする医薬品の製造販売にも進出しています。

 

キャノピー・グロースは、ニューヨーク証券取引所に上場しており、最近では、米国アルコール飲料銘柄のコンステレーション・ブランズが筆頭株主になったことで話題になった銘柄です。なおこの銘柄は、大手ネット証券3社(マネックス証券/SBI証券/楽天証券)で購入することが可能です。

 

④スコッツ・ミラクル・グロ(SMG)

 

消費者向け芝生や芝地用ブランド製品のほか、園芸専門業者向け各種用品を販売する園芸用品メーカーですが、大麻生産者に土、照明、肥料などを販売する企業買収に数億ドルを投じるなど本格的に関わり始めている企業です。

 

ニューヨーク証券取引所に上場しているため私たちのような個人投資家でも投資することは可能ですが、残念ながら現時点ではSBI証券や楽天証券では購入できず、大手ネット証券で言えばマネックス証券でしか購入することができません。

 

⑤ティルレイ(TLRY)

 

大麻に含まれる化学物質カンナビノイドをベースとする医薬品を、カナダ国内をはじめ、アルゼンチン、オーストラリア、チリ、クロアチア、キプロス、チェコ、ドイツ、ニュージーランド、南アフリカにおいて販売するなど、主に医療用大麻の製造・販売に従事するカナダの医薬品メーカーです。

 

新規株式公開(IPO)として今年7月にナスダック市場に上場しましたが、今後の事業拡大に対する期待からか、特にこの数ヶ月間で飛躍的な株価上昇を記録しています。当初はマネックス証券のみでの取扱いでしたが、最近SBI証券でも購入することができるようになりました。

 

⑥コンステレーション・ブランズ(STZ)

 

言わずと知れたビールの「コロナ」や、ウォッカの「スヴェドカ」といった人気のブランドを製造販売する米国アルコール飲料メーカーですが、満を持してキャノピー・グロースへの出資という形を皮切りにマリファナビジネスへ参入しました。

 

具体的には、前述のキャノピー・グロースの発行済み株式の38%を取得しており、公表されているものだけで言えば、大麻の主な有効成分テトラヒドロカンナビノール(THC)を使用したアルコール飲料のような飲料開発を計画しているとのことです。

 

取り扱いのある証券会社については、改めて言及する必要はないかと思いますが、もちろん大手ネット証券3社(マネックス証券/SBI証券/楽天証券)のいずれにおいても購入可能です。ちなみに個人的にも先日投資を始めた銘柄です。

 

最後に

 

以上、マリファナ関連の主要米国株8銘柄について簡単にご紹介してみました。マリファナというとネガティブなイメージが強く、好んで投資しようと考える投資家も限られているので、意外に知らなかった情報もあったのではないかと思いますがいかがでしょうか?

 

冒頭でも触れた通り、マリファナビジネスは決して目新しいものではなくこれまでも闇では製造販売が行われていましたが、合法化されることで急拡大する可能性を考えると初期のステージにあるとも言えるため、ある意味投資するには良いタイミングなのかもしれません。

 

本日ご紹介した中で普通におすすめを選ぶとすれば、やはりマリファナビジネスの恩恵を直接受けつつもリスクを軽減できる「ETFMG Alternative Harvest ETF(MJ)」ですが、個人的にはアルコールという確固たる収入源を持ちつつ、マリファナ銘柄にも投資するコンステレーション・ブランズに魅力を感じます。

 

いずれにしても、現段階では合法化する州や国がこの先どれくらい増えるのか分からないほか、仮に合法化されるエリアが拡大した場合でも新たな規制ができたり、期待通り購入する消費者がそれに伴い増えるのかどうかなど、不透明な部分が大きいマーケットであることは間違いありません。

 

したがって、そもそもマリファナの普及を手助けする立場に自分が身を置きたいか否かを考えることは勿論、仮に投資することを決めた場合であっても、改めてご自身でも入念に調べるだけでなく、投資金額に関しても少額に限定するなど、特に慎重にご判断いただくことを是非お薦めします。

 

www.usstocks.club

 

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