米国会社四季報を購入する必要性を感じない3つの理由

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米国株投資家であれば、知らない人はいないほどメジャーな情報源でもある米国会社四季報に関する書評的な話題です。このブログをご覧になっている方であれば、恐らく一度は購入されたことがあるのではないでしょうか?

 

もちろん私自身も過去購入した経験がありますが、確かにある程度まとまった数の米国企業の情報が集められた書籍は四季報のみであり、とりわけ目的や銘柄のあてがない場合には、紹介されている銘柄の中から新たな銘柄を発掘することも可能になるため、その意味では貴重な情報源だと言えましょう。

 

米国株投資家ブログを見ていても、アフィリエイトの関係からかどうか定かではありませんが、米国会社四季報を高く評価しているケースが多く、中には “ 米国株投資家のバイブル ” といったような表現で紹介されている記事も少なくありません。

 

しかしながら、正直私自身はそういった四季報の評価に対して若干疑問を覚えています。というのも、米国株に投資する上で四季報が不可欠であるとも思えませんし、むしろどちらかと言うと、そもそも購入する必要性さえ感じないと言っても過言ではないからです。

 

そこで今日は、私が米国会社四季報の必要性を感じていない3つの主な理由についてご紹介してみたいと思いますので、現在もしくは今後四季報の購入を検討している方は、購入する前に是非参考にしていただければと思います。

 

米国会社四季報とは

 

米国会社四季報とは、ニューヨーク証券取引所及びナスダックに上場している米国株約700銘柄、さらには日本で売買可能な米国上場ETF(上場投資信託)約300銘柄の情報が、1冊にまとめられた書籍です。日本企業版の四季報はよくご存知かと思います。

 

ビジネス関連の書籍を主に出版している東洋経済新報社から、1年に2回(春夏号/秋冬号)発売されており、価格については書籍が税込み3,300円、電子書籍で2,970円と、人によって意見は分かれるところかと思いますが、他の書籍と比べても若干高めとも言える価格設定です。

 

以下のサンプルページ画像の通り、主要超大型優良株約100銘柄に関しては、事業や業績の概況をはじめとした幅広い情報が紹介されていますが、残念ながらそれ以外の約8割を占める大中型銘柄に関しては若干情報量が少なく正直物足りなさを感じます。

 

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※「東洋経済ONLINE STORE」掲載のサンプル画像を引用

米国会社四季報2021年春夏号 | 東洋経済STORE

 

また、冒頭でも触れた通り、ETF銘柄の情報も掲載こそしてはいますが、残念ながら情報の絶対量がかなり少なく、惰性感さえ感じてしまいます。この程度の情報を載せるぐらいであれば、ページ数を削って価格を下げるか、もしくはこの分を個別企業情報に充てた方が良いような気がします。

 

米国会社四季報の必要性を感じない3つの主な理由

 

それでは、お待ちかねの本題、つまり四季報不要論に話を進めます。ポートフォリオの紹介記事をご覧いただくとお分かりの通り、ほぼすべての金融資産を米国株として保有する私が、米国会社四季報を必要としない理由としては、主に以下の3つに集約することができます。

 

①掲載情報の大部分は無料で入手可能

 

1つ目は、米国会社四季報の存在意義を根底から覆すような理由です。確かに単体として考えれば有益な情報源であることは事実ですが、先のサンプルページ画像をご覧いただくとお分かりの通り、実際にはその掲載内容の大半は、四季報以外の情報源からも入手することができます。

 

恐らく口座を持っていれば、証券会社のが提供している銘柄情報でも大半は無料かつより新しいものを入手できますし、英語表記ではありますが米国モーニングスター社のサイトや各銘柄のウェブサイトでも普通に入手可能です。

 

つまり、四季報が無料冊子であれば話は別ですが、上記の通りほぼすべての情報を無料で入手できるにも関わらず、3,300円という決して安くないお金を払ってまで、敢えて四季報を購入する必要性を感じないというのが、最も大きな理由だと言えましょう。

 

②掲載されている銘柄が意外に少ない

 

冒頭でもご紹介した通り、四季報には、600件を超える数多くの銘柄情報が掲載されています。一見600件以上と言うとかなり多い印象を覚えるかもしれませんが、以下に挙げたほぼ全ての業種を網羅した数でもあるため、その大半が大型株であり、業種単位で見るとそれほど多い印象はありません。

 

《掲載業種一覧》

 

  1. エネルギー
  2. 素材
  3. 資本財
  4. 運輸
  5. 自動車・自動車部品
  6. 耐久消費財・アパレル
  7. 消費者サービス
  8. メディア
  9. 小売
  10. 食品・生活必需品小売り
  11. 食品・飲料・たばこ
  12. 家庭用品・パーソナル用品
  13. ヘルスケア機器・サービス
  14. 医療・バイオ・ライフサイエンス
  15. 銀行
  16. 各種金融
  17. 保険
  18. ソフトウェア・サービス
  19. ハードウェア・情報機器
  20. 半導体・半導体製造装置
  21. 電気通信サービス
  22. 公益事業
  23. 不動産

 

そのため、確かに全ての業種の銘柄に興味がある方にとっては、網羅的に調べられる点がメリットなのかもしれませんが、私のようにある程度投資先の時価総額規模や業種が絞られている方にとって、四季報は情報量が意外に少なく正直物足りません。

 

実際に、過去私が購入した四季報も、評判に釣られてとりあえず買ってはみたものの、蓋を開けてみると意外にも読みたい箇所が少なかったため、結果的にはほんの一部しか読まずに本棚に眠る羽目になってしまいました。

 

③配当再投資戦略に目新しい銘柄は不要

 

最後はある意味私特有の理由かもしれません。投資方針の記事をご覧いただくとお分かりの通り、私は株主還元に積極的な歴史もある大型優良銘柄に対する配当再投資を軸としているため、投資先はある程度限定されます。

 

しかも、そういったメジャーな優良大型株であれば、関連サイトやブログなども含め、世の中に出回る情報ソースも多数存在するため、敢えて四季報に頼らなくても、必要十分な質と量の情報を比較的簡単に入手することができます。

 

つまり、比較的メジャーな大型株を物色対象とする私にとっては、四季報以外にも十分な情報源を確保できるほか、そもそもあまり話題に上らないような銘柄を探す必要もないため、四季報のメリットであるはずの網羅性は、私にとって無用の長物でしかないということです。

 

最後に

 

以上、私が米国会社四季報を必要と感じない3つの主な理由についてご紹介してみましたがいかがでしたでしょうか。冒頭でも触れた通り、必ずしもすべての方に当てはまるものばかりではなく、私特有の理由も含まれていることでしょう。

 

ただ、インターネットを通じて無料の情報源がこれだけ普及している現状においては、米国会社四季報は、ブログなどで賞賛されるほど際立つ価値のある情報を提供している訳ではなく、さらにコストパフォーマンスの点においても疑問を感じざるを得ません。

 

誤解があるといけないので念のためお伝えしておきますが、決して私は米国会社四季報自体が価値のない情報だと言っている訳ではなく、ここまでの説明でも度々触れている通り、あくまでも数ある情報源の中での相対的な評価やコストパフォーマンスの話だとご理解ください。

 

いずれにしても、ブログなどの評判をきっかけに、米国会社四季報の購入を検討している方は、今日ご紹介した掲載されている情報の中身を踏まえた上で、まずは本当に購入する価値のある情報源か否かについて、改めてご確認いただくことを是非おすすめします。

 

www.usstocks.club

 

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