専業投資家が失敗しやすい理由とは

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本業としての専業投資家を失敗に導く要因に関する話題です。

 

現状全く現実的ではないためこれまで誰にも打ち明けたことはありませんが、実は少し前から専業投資家というものへの憧れを密かに持っています。

 

もちろん、既に配当利回り3%以上の米国高配当ディフェンシブ株式を3億円以上持っている状態であれば、今すぐにでも専業に転向しますが、しがないサラリーマン投資家の私がそんな資産を持っているはずもありません。

 

特に会社で理不尽なことがあった時などは、改めてその想いが強くなりますが、実際のところ、資産もろくに持たない私が仮に専業投資家になったとしても、株式投資で成功することはできないでしょう。

 

そこで今日は、私が専業投資家になっても失敗する可能性が高いと考える理由について、個人的な事情を中心にご紹介してみようと思います。今後具体的に専業投資家の道を歩もうと企んでいる方は、是非ご参考下さい。

 

専業投資家が失敗しやすい要因

 

私も含め、サラリーマン投資家などのような兼業投資家の場合、勤務先からの給与という安定収入があるため、株式投資を通じたリターンが乏しくても、極端な話、大損してしまっても食いっ逸れることはありません。

 

もちろん大損すればかなり凹むとは思いますが、少なくともサラリーマンとして会社に所属している限りは、自分や家族が路頭に迷うという最悪の事態は避けられるため、最低限の心のゆとりを保つことができます。

 

しかしながら、専業投資家となると給与収入という逃げ道がなく、株式投資から得られる収入、つまりキャピタルゲインやインカムゲインをコンスタントに稼ぎ出して家族を養って行かなければならないため、短期的なリターンを狙わざるを得ない状況も生まれやすいほか、そもそも兼業投資家とは精神的なプレッシャーが変わってきます。

 

大抵の勉強や仕事の場合は、緊張感高く多くの時間を使って取り組むことで、誰でも一定以上の成功を収めることができますが、こと株式投資に関してはそう簡単なものではないため、そのプレッシャーや時間がかえって逆効果を生む可能性が高くなってしまうように思います。

 

逆効果を助長する時間という特権

 

兼業投資家にはない専業投資家の代表的な特権、それはその有り余る時間だと言えます。もちろん取引できる時間は決まっていますが、使おうと思えば四六時中株式投資関連に時間を費やすことも可能です。

 

一見これはメリットのように見えるかもしれませんが、そもそも株式投資は時間をかければ成功が約束されるものでもありませんし、逆に時間が手に入ってしまうことで、する必要がないことをいろいろとしてしまう可能性が高まるため、意外にも時間は専業投資家が失敗しやすくなる大きな要因の一つだと言えます。

 

①株価やニュースを見る時間が増えることで無用な取引をしてしまう

 

専業投資家は、株式投資に充てられる時間が十分にあるため、少々極端ですが、見ていようと思えば取引時間の始めから終わりまで、しかも毎日のように株価ボードや株式投資関連のニュースをチェックすることも可能です。

 

保有株を含め、監視している銘柄群の刻々と変わる株価や、銘柄毎の株価変動に関するニュースを眺めていると、株価が大きく上昇して行く状況を目にすれば自分も投資したくなりますし、逆に株価が大きく下がる状況では怖くなって売却してしまいたくなるのが人間の心理です。

 

私が何度も読み返すチャールズ・エリスの著書「敗者のゲーム」の中にも、株価が及ぼす悪影響に関する話の中に、下記のような記載があります。

 

市場という、きわめて情緒的な環境の下で、特にミスター・マーケットが投資家を振り回そうとたえず踊り続ける中、冷静で合理的であり続けるのは決してたやすいことではない。

 

株価に心を乱された結果として行った投資が、最終的に成功するか否かは一概には言えませんが、私達個人投資家が動く頃には機関投資家などのプロ達が先回りしている可能性が高いため、結果的には売買手数料の無駄に終わるか、もしくは損失を被る形で終わることが多いように思いますがいかがでしょうか?

 

②調べる時間があることでマイナー銘柄に手を出してしまう

 

時間というものがあるが故に、どつぼにはまる可能性が高くなるように思いますが、専業投資家になると、妙なプライドから片手間の兼業投資家では成し得ないことをしなければならないと考え始めるため、投資先の銘柄探しにも余念がなくなります。

 

おそらく、四季報や証券会社の銘柄検索、さらにはネット上に散乱しているブロガーやアナリストの推奨銘柄など、ありとあらゆる情報源を駆使して国内外問わず銘柄をリサーチし、最終的には星の数ほどあるマイナー銘柄にまで触手が伸びることになるでしょう。

 

そうなってしまうと、いつからか自己満足に近いマニア領域に足を踏み入れてしまい、次から次へとマイナー銘柄にお宝的な魅力を感じるようになり、自ずとリスクの高い銘柄群に投資する可能性も高まるに違いありません。

 

しかしながら、常に市場は適正な価格を付けていると言われるように、現実的にはお宝銘柄などそう簡単に転がっているわけもなく、マイナー銘柄はワケあってマイナー化していることが多いため、結果的にそういった銘柄群への投資は失敗する可能性が高いと言えましょう。

 

高リスクな投資行動の誘惑

 

冒頭の方でも書きましたが、とにかく収入源の中心が株式投資から得られるリターンになるため、仮に損失が嵩んでしまったり、リターンが少なかったりした場合、心理的なプレッシャーが高まり、冷静且つ合理的な判断ができなくなります。

 

そうなった場合に陥りやすいのが、本来なら貯蓄しておかなければならない生活防衛資金を投資資金に流用したり、信用取引で高額のレバレッジをかけたりといったような、リスクの高い無理のある取引です。

 

大抵の場合、気持ちに余裕がない中で下す判断は適切でない場合が多いため、当然ながら上記のような無理のある取引で成功する可能性は低く、結果的にはリターンどころか損失を生むだけの失敗トレードに終わるように思います。

 

最後に

 

伝説の投資家ウォーレン・バフェットのデスクにはパソコンがないことで有名であり、投資家でありながらも株価をマメにチェックする訳でもなく、一日の大半を読書に費やすという投資家とは思えない生活を送っていると言われています。

 

あくまでも推測にはなりますが、バフェットのスタイルは、人間の心理的な弱さが露呈するのを防ぐため、つまり株式投資に対してマイナスの効果を生むであろうあらゆる雑音から遠ざかり、常に冷静で合理的な判断ができる環境を敢えて作っているとも考えられましょう。

 

基本的にはあらゆるものに共通しますが、いかに理論武装をしても、いかに優れた投資手法を採用しても、結局は感情を持つ生身の人間が投資行動を実行することになるため、いかにネガティブな効果を生む心理的な足枷を取り除くことができるか、という点がより重要な鍵を握っているように思います。

 

その意味では、私のような極めて普通の弱い人間が中途半端に専業投資家になり、自分に無用なプレッシャーを与え、投資に費やす十分過ぎる時間を手に入れ、さらには文明の力をフル活用して入手した消化し切れないほどの情報を手に投資に臨んでも、おそらく単に弊害が生まれるだけで失敗してしまうでしょう。

 

やはり私の場合は、ブツブツ会社の愚痴を言いながらも、余分な時間を持たないサラリーマン投資家として、株価をあまり気にすることなく、メジャー系米国株(アメリカ株)に淡々と配当再投資を繰り返す今の形が、最も高いリターンを生む形ではないかと思います。

 

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