バンガード社を代表する米国トータル債券市場ETF(BND)の3つの活用法とは

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米国債に投資するバンガード社ETF「米国トータル債券市場ETF(BND)」の活用法についての話題です。

 

ここ数日に限って言えば円高に振れているものの、ここ最近の流れとしては、ダウ平均をはじめ株価が高値更新を続けていることもあり、私も含めた米国株(アメリカ株)投資家にとっては喜ばしい反面、新規投資に二の足を踏んでしまっている方も多いのではないでしょうか?

 

確かに長期投資を前提とすれば、取得時における株価の違いが与えるパフォーマンスへの影響は、概ね誤差の範囲内に収まることが頭では分かっていても、節約に勤しみ、大切な身銭を切って投資資金を捻出している個人投資家にとっては、少しでも安く購入したい気持ちになるのが世の常でしょう。

 

ただ、株式の購入は見合わせる場合でも、投資資金をそのまま現金で置いておくのは機会損失につながるため、最終的には株式に投資する資金になるとしても、一時的にでも振り向けられる都合の良い株式に代わる選択肢があるならば、それはそれに越したことはありません。

 

そこで今日は、株式派の私が株式に代わる選択肢として最も有力視している、バンガード社の米国債券ETF「米国トータル債券市場ETF(BND)」の銘柄概要、さらには株式派の投資家でも検討可能な活用法についてご紹介してみようと思います。

 

バンガード「米国トータル債券市場ETF(BND)」とは

 

米国株(アメリカ株)投資ブログなどでも頻繁に紹介されているETFでもあるためご存知の方も多いかと思いますが、ご存知ない方のために、まずは「米国トータル債券市場ETF(BND)」についての簡単なご紹介から始めようと思います。

 

「米国トータル債券市場ETF(BND)」は、アメリカの格付けが高い投資適格債券市場全体に投資し、ブルームバーグ・バークレイズ米国総合浮動調整インデックスをベンチマークとして投資成果を目指す、世界のバンガード社が誇る代表的な米国籍債券ETFです。

 

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※バンガード社ウェブサイトより

 

経費率に関しても0.05%と同種のETFとの比較でも低くおさえられているほか、米国政府をはじめとした優良債券を中心とした約8,200強の銘柄に分散投資しているなど、バンガード社らしく単体としても安心して長期保有することができる投資対象だと言えましょう。

 

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※バンガード社ウェブサイトより

 

ブラックロック社にも「 iシェアーズ・コア米国総合債券ETF(AGG)」というETFがありますが、内容的にも位置づけ的にも大きな違いはないため、運営会社の好みで選択すれば良いかと思います。ちなみに私はバンガード派です。

 

それでは続いて、本題でもある株式重視の投資家における「米国トータル債券市場ETF(BND)」の活用法について、順を追ってご紹介してみたいと思います。これまで債券に関心がなかった方ももう少しだけお付き合いいただき、この機会に最後まで目を通してみて下さい。

 

株式重視派における3つの活用法

 

それでは、基本的には株式への投資を資産運用の中心に据えている私のような株式派の投資家における、この「米国トータル債券市場ETF(BND)」の活用法について、個人的に思いつくものを3つほどご紹介してみようと思います。

 

①ポートフォリオのリスクヘッジ手段として

 

以下は「米国トータル債券市場ETF(BND)」の直近10年間の株価チャートですが、ご覧の通りリーマンショック時も含めて極めて安定した株価を維持しており、ブレ幅も概ね数パーセント以内に収まっているなど、ある意味これが「米国トータル債券市場ETF(BND)」の大きな強みの一つです。

  

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そのため一般的には下落相場、特にリーマンショック級の大暴落が発生した場合に備え、ポートフォリオ全体の評価額の下落をやわらげるリスクヘッジ的な役割として、ポートフォリオの一定割合を「米国トータル債券市場ETF(BND)」に振り向ける形で保有されるケースが多いETFだと言えましょう。

 

例えば仮に、米国株(アメリカ株)投資家にも人気の高い、バンガード社のS&P500指数連動ETFのVOOを保有したとしても、銘柄は広く分散されているものの、株式という単一アセットにおける分散に過ぎず、暴落時には資産の目減りを防ぐことはできないため、株式中心のポートフォリオであったとしても「米国トータル債券市場ETF(BND)」を活用する意義は少なからずあるように思います。

 

②配当再投資を実現する主たる配当収入源として

 

「米国トータル債券市場ETF(BND)」は、株価の下落耐性や安定性を備えているだけでなく、分配金利回りが2.5%と、私の保有株で言えばジョンソン・アンド・ジョンソンやマコーミックよりも高い利回りを実現しています。おそらく全体としても、配当利回り2.5%を実現している株式はかなり限定的です。

 

つまり今の状況で言えば、ジョンソン・アンド・ジョンソンやマコーミックをはじめとした大半の株式銘柄に新たに投資するよりも「米国トータル債券市場ETF(BND)」に投資した方が配当リターンという観点においては投資メリットが大きく、より効果的な配当再投資が可能になるということです。

 

もちろん投資対象が債券ということもあり、連続増配を続ける株式のような増配を期待することができないため、長期的な配当利回りという観点では見劣りしてしまう可能性はあるものの、それでも分配金利回りの水準だけで言えば、十分株式の代替となり得る存在だと言えましょう。

 

③株式投資の買付余力の置き場として

 

最後は、あまり一般的ではありませんが、株式が割高もしくは保有株式の含み益が大きく増加している場合の短期的な買付余力の置き場所として、スポット的に「米国トータル債券市場ETF(BND)」に投資するという、リバランス的な発想に近い活用法です。

 

具体的には、現在のように株価が上昇基調の際は「米国トータル債券市場ETF(BND)」のみの新規投資で分配金を受け取りながら待機し、株価が調整又は暴落したタイミングで「米国トータル債券市場ETF(BND)」を売却し、株式の追加購入に切り替えるといったような形です。

 

一般的に、株式と債券は概ね無相関もしくは逆相関の関係にあるため、株価の上昇局面も含め、一貫して株式のみを購入し続けるよりは割安な株価での投資が可能になると考えられるため、少なからずパフォーマンスの向上につなげられるように思いますがいかがでしょうか?

 

問題は、都合良く調整局面や暴落が発生せず、株式が上がり続ける期間が長い場合に機会損失が嵩んでしまうという点ですが、際限なく「米国トータル債券市場ETF(BND)」の割合を増やすのではなく一定の割合に止め、それを超過した部分は株式に振り向けるといったような上限を設けることで、機会損失に関しても範囲を限定することができましょう。

 

最後に

 

以上「米国トータル債券市場ETF(BND)」の3つの活用法について簡単にご紹介しましたが、私のように仮に株式が運用の中心であったとしても、上記のように状況に応じて部分的にでも「米国トータル債券市場ETF(BND)」を上手く活用することで、より効率的な資産運用につなげられる可能性が高められるような気がしています。

 

上記の株価チャートを見る限り、現状で言えば直近数年来の下値とも言える80ドルに近い水準まで下がって来ているため、まさに「米国トータル債券市場ETF(BND)」への投資にチャレンジするには良いタイミングとも言えるような気がしますがいかがでしょうか?

 

私もその一人ですが、長期的には債券よりも株式の方がリターンが高いという理由から、これまで債券ETFに投資したことがない、もしくは投資対象として真面目に考えたことがない株式派の投資家の方は、改めてこの機会に「米国トータル債券市場ETF(BND)」という選択肢についても検討いただくことを是非おすすめします。

 

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