円高ドル安が進行した場合に米国株投資家が検討すべき3つの取引とは

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円高ドル安進行時における米国株(アメリカ株)投資家が検討すべきアクションに関する話題です。実際に実行するか否かは、為替の動きだけで決めるべきものではありませんが、頭の片隅に置いておいて損はないテーマだと言えましょう。

 

利上げに伴い基本的には円安ドル高が進む傾向にあるものの、過去度々発生していますが「有事の円買い」と言われる通り、何らかのリスク要因が発生すると円高が進むメカニズムが出来上がっているため、円高ドル安は今後も定期的に訪れる避けられない事象です。

 

米国株(アメリカ株)保有者にとっては、円高ドル安が進んでしまうと保有株式の円換算評価額が目減りしてしまうため、気分的にはあまりよろしくない状況ではないかと思いますが、一方でそれを上手く利用することで、円高ドル安もメリットやチャンスに変えることが可能です。

 

そこで今日は、米国株(アメリカ株)投資家における円高ドル安のメリット化の形、さらにはそれを踏まえた場合の検討すべき3つのアクションについて、改めて再確認してみたいと思いますので、特に米国株(アメリカ株)初心者の方は参考にしていただければ幸いです。

 

円高ドル安を活かしたドル転

 

まずは、敢えて説明する必要がないほど基本中の基本ですが、すぐに株式購入の予定がない時や、株価が割高で手を出しづらい状況にある時でも、先々株式を購入する際の軍資金として、取り敢えず円高ドル安のタイミングに合わせてドル転(ドルを購入)しておきましょう。

 

例えば、まさにここ数日、アメリカの某要人の発言により円高ドル安が進んでいますが、日常起こり得る数円レベルの為替レートの違いであっても、ドル転しようとする金額次第では意外に無視できない違いが発生してしまいます。

 

例えば、113円の場合と108円の場合を比較してみましょう。仮に手元の日本円50万円をドル転する場合、108円の時に実行すれば4,630ドルを購入することができますが、113円の時に購入してしまうと4,425ドルにしかならないというように、手に入るドルが205ドルも少なくなってしまいます。

 

なお、先程も少し触れた通り、この程度の円高ドル安は珍しいことではなく、短期間のうちに発生してしまうレベルでもあるため、発生してからではなく、いつでもドル転に踏み切ることができるよう、部分的にでも常に証券口座に軍資金を置いておく必要がありましょう。

 

円高株安を共に活かしたドルと株式の同時購入

 

基本的にはドル転と株式購入は、異なるタイミングで行う方が良い結果につながるケースが多いように思いますが、円高ドル安が進んでおり、かつタイミング良く欲しい株式の株価が割安の時は、そのままドル転と株式購入を同時に行ってしまっても良いかもしれません。

 

楽天証券やSBI証券であれば、日本円の買付余力を使ってそのまま米国株を購入することが可能です。もちろん購入時点では為替レートは確定されず、翌営業日のレートが適用されるなど若干流動的ではあるものの、概ね狙った水準で購入することができましょう。

 

ただ、実際には同時購入ならではのメリットを生むことは少なく、あるとすれば円高ドル安が進んでいる状況において、何らかのネガティブニュースに対して市場が一時的に過剰反応し、必要以上に株価が下がり過ぎてしまっているケースなどが挙げられます。

 

円高を活かした利益確定のための売却

 

円高ドル安というと、とかくドル資産の購入という発想になりがちですが、購入時だけでなく売却(利益確定)においても円高ドル安のメリットを享受することが可能です。つまり、円高ドル安時に合わせて利益が乗っている銘柄の利益確定を行うことで、税金面でよりお得な取引につなげるチャンスにしようというものです。

 

というのも、キャピタルゲインに対して約20%の税金が発生することはご承知の通りですが、米国株のキャピタルゲインは、売却時、厳密には翌営業日のドル円レートで日本円換算され、その日本円ベースのキャピタルゲインの金額に対して税率をかけて算出されるためです。

 

つまり、ドルベースでは同額のキャピタルゲインであったとしても、円高ドル安時に売却した方が日本円ベースのキャピタルゲイン金額が少なくなるため、その分だけ税金も少なくなり、少なからず節税につなげることが可能だということです。

 

例えば、5,000ドルのキャピタルゲインを獲得した場合について考えてみましょう。ドル円が113円の場合、日本円ベースでは565,000円となるため114,780円の税金が発生しますが、ドル円が108円の場合には、540,000円のキャピタルゲイン、109,701円の税金となり、これだけで5,079円の税金を節約することが可能になります。

 

日本株にも投資していたり、米国株以外のキャピタルゲインの使い道が決まっているケースにおいてはメリットにはならない可能性が高いものの、米ドル資産という観点だけで考えれば、円換算の利益が減ったとしてもドルが減らなければ問題にはなりません。

 

最後に

 

以上、円高ドル安の際に米国株投資家が検討すべき3つのアクションについてご紹介しました。改めてまとめると、基本的に円高ドル安は米国株投資家にとって必ずしも喜ばしい現象とは言えないものの、上手く活用できればメリットにつなげることも可能だということです。

 

いずれも取引毎で節約可能な金額はそれほど大きなものではありませんが、私も含め、生涯米国株投資を続けて行くと仮定すると、塵も積もれば山となってしまいます。しかも複利効果を加味すれば、その節税分はさらに大きな影響力を持つことになるでしょう。

 

私自身も完全に実行できているわけではありませんが、今日ご紹介した円高ドル安を活かす取引について、これまであまり真面目に考えることがなかった米国株投資家の方は、この機会にできる範囲内での工夫を検討されてみることを是非おすすめします。

 

www.usstocks.club

 

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