ポートフォリオ構築上考慮すべき高いシナジー効果を生む銘柄の組合せとは?

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個別株ポートフォリオを組む上でも重要になる、米国株銘柄の組み合わせに関する話題です。複数銘柄保有が分散効果につながることはご承知の通りですが、その組み合わせがシナジー効果(相乗効果)を生むか否かという点については、どの程度加味しているでしょうか?

 

一般的に、株式、債券、REITといった、投資信託におけるアセット同士の組み合わせに関しては、逆相関、つまり違う動きをする組み合わせが推奨されるなど、組み合わせの効果が比較的話題になることが多いですが、個別株式ではあまり重要視されていないような気がします。

 

そこで今日は、個別株式オンリーのポートフォリオにおいて、シナジー効果を生む組み合わせの具体例を参考までに1つだけご紹介してみようと思いますので、これを機会にご自身でも様々な組み合わせパターンを調べるきっかけにしていただければと思います。

 

期待するシナジー効果とは

 

まずはじめに、今回のメインテーマでもある、期待するシナジー効果というものについて定義してみようと思います。効果にもいろいろな種類があるかと思いますが、恐らく、大半の方が真っ先に思いつくのはリターンではないでしょうか?

 

株式投資の目的は、多かれ少なかれ誰でもお金儲けであり、シナジー効果によってリターンが上がらなければ意味がないため、当然ながらリターンの向上は最も重要な要素です。ただ、だからと言ってその分リスクも上がってしまっては意味がないため、それだけでは十分とは言えません。

 

そこで今回私が求める要件としては、単なるリターンの向上だけにとどまらず、加えて投資において最も重要な指標とも言えるリターン効率、具体的にはシャープレシオの改善もシナジー効果のスコープに加えることにします。

 

シナジー効果を生む銘柄同士の成功例

 

それでは前置きが長くなりましたが、シナジー効果を生む成功例を、参考までに1組ご紹介してみたいと思います。今回ご紹介するのは、私の大好物でもあるディフェンシブ銘柄同士の組み合わせ、具体的にはエクソン・モービルとゼネラル・ミルズのペアです。

 

いずれも今更説明するまでもないほど有名な米国株銘柄ですが、念のためそれぞれ簡単にご紹介しておこうと思います。共にシーゲル銘柄とも呼ばれており、単体でもインデックスを上回る高リターンを叩き出した実績を持つモンスター銘柄です。

 

①エクソン・モービル(XOM)

 

米国最大手のエネルギー会社。原油と天然ガスの探鉱と生産のほか、石油製品の製造、原油・天然ガス・石油製品の輸送などのエネルギー関連事業を手掛ける。また、オレフィン、芳香族化合物、ポリエチレン、ポリプロピレンプラスチックなどの石油化学品の製造のほか、発電事業にも出資。本社はテキサス州。(ヤフーファイナンスより抜粋引用)

 

 

②ゼネラル・ミルズ(GIS)

 

米国大手食品メーカー。一般消費者向けブランド食品の製造、販売に加え、食品サービスおよび製パン工業向けにブランド・非ブランド食品を提供。主要製品はシリアル、ヨーグルト、缶詰スープ、インスタント食品、冷凍野菜、冷凍・冷蔵パン生地、ベーキングミックス、冷凍ピザ、フルーツ・スナック類、アイスクリームのほか、自然食品など。(ヤフーファイナンスより抜粋引用)

 

 

しかしながら、この後ご紹介する直近30年という長期スパンにおけるバックテスト結果をご覧いただくと明らかですが、実はこの2銘柄に関して言えば、それぞれ単体で投資するよりも組み合わせることで、さらに優秀なパフォーマンスを叩き出すことが分かっています。

 

シナジー効果を裏付けるバックテスト結果の紹介

 

それでは、肝心のバックテスト結果のご紹介に話を進めます。以下は、1988年からの30年間という期間における、配当再投資設定での各単体および2種それぞれのリターンチャート、さらには各種指標データになります。

 

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※portfoliovisualizer.comにて作成

 

上記リターンチャート中の「Portfolio1」が、エクソン・モービルとゼネラル・ミルズの2種混合(均等配分)、「Portfolio2」がゼネラル・ミルズ単体のチャートを表しています。当然ながら、2種チャートは概ねエクソン・モービルとゼネラル・ミルズの中間を辿ることになるため、ことチャートに関して言えば特筆すべき点はありません。

  

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※portfoliovisualizer.comより抜粋引用

 

続いて、上記各指標の比較表を確認してみましょう。まずは年率リターンを示すCAGRです。チャートの理屈で言えば、各数値もゼネラル・ミルズとエクソン・モービルの平均値になるはずですがそうなってはおらず、2種が最も高い10.95%を叩き出しています。

 

また、年率リターンだけではありません。投資において最も重要な要素とも言える、リスクに対するリターン効率を示すシャープレシオをご覧ください。こちらも平均値ではなく、2種が0.66と最も優秀な数値になっていることがお分かりいただけるかと思います。

 

つまり、年率リターン、シャープレシオ共に、50%ずつの配分で組み合わせた2種ポートフォリオに投資した方が、各銘柄単体に投資するよりもパフォーマンスが改善するということであり、まさに優れたシナジー効果が発揮された貴重な成功例だと言えましょう。

 

最後に

 

以上、シナジー効果を生む成功例について具体的にご紹介してみましたが、いかがでしたでしょうか?数多くある中のあくまでも一例に過ぎませんが、いずれか一方のみに投資している方にとっては、多かれ少なかれ朗報になったのではないかと思います。

 

一般的に個別株式は、銘柄数も多い上に特性も多岐にわたるため、シナジー効果というよりは単なるリスク分散を目的として、銘柄を構成するケースが多いかと思いますが、当然ながら今回ご紹介したような、シナジー効果を期待できる組み合わせを取り入れることで、より高いパフォーマンスの実現につながります。

 

私自身、まだ把握しきれていないため未完成ではありますが、皆さんの中でも、各銘柄毎の期待値のみをベースとしてポートフォリオを構成している方は、この機会にシナジー効果を生む組み合わせについて、改めて検討されてみることを是非おすすめします。

 

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