日本債券インデックスファンドは米国株の最適なリスク分散手段となり得るのか?

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米国株(アメリカ株)のリスク分散を図る上で貴重且つ重要な存在とも言える、日本債券インデックスファンドに関する話題です。一般的にはメジャーな投資対象ではあるものの、米国株投資家の間では比較的マイナーな存在だと言えましょう。

 

私自身は現在、確定拠出年金を含め米国株を中心とした外国株式と日本円というアセットアロケーションですが、今後については買付余力としての保持しておく日本円の一部を、日本債券インデックスファンドという形で保有することを検討しています。

  

というのも、買付余力と言いながらも、普段の投資用というよりはいつか訪れるであろうリーマンショックなみの大暴落時用として置いているため、円高の影響を受ける可能性の高い外貨や株式にはできないながらも、具体的なあてもなく現預金で置いておくには惜しい気がするためです。

 

そこで今日は、米国株(アメリカ株)に対する有効なリスク分散手段とも言える、日本債券インデックスファンドを改めてご紹介したいと思いますので、外貨資産に偏り過ぎている方や保有資産全体のリスク分散を検討している方は是非ご参考下さい。

 

資産のリスク分散を考える上で重要なポイント

 

一般的に分散投資の重要性を語る際によく使われる格言に「卵は一つのカゴに盛るな」というものがあります。卵を一つのカゴに盛っていると、カゴを落とした際に卵が全部割れてしまうが、複数のカゴに分けておけば、一つのカゴを落としても他のカゴの卵は守られるという意味の例え話です。

 

資産を毀損しないようにするためには、複数の資産に分けて投資することが重要ですが、資産を分散投資すると言っても、同じ米国株式の中で銘柄を増やすだけ、もしくは同じ株式の中で米国以外に地域を分散させるだけでは、大した分散効果は得られません。

 

例えば、米国株投資家界隈ではお馴染みの、米国を含め広く世界の株式に分散投資するバンガード社のETF、VTのリーマンショック時の動きを見てみましょう。以下は2008年8月29日の株価を100とした場合のIndex値のグラフですが、最も株価が暴落した2009年3月9日のIndexは52とほぼ半値になっていることが分かります。

 

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 ※stooq.com株価データより作成

 

つまり、どんなに広く銘柄や地域を分散させたとしても、同じ株式という資産に投資している以上、大暴落が発生した場合には資産を棄損から守ることができないため、分散効果を高めるためには株式以外の資産への投資が必要だということです。


相関係数から米国株に対する日本債券の有効性を確認

 

当然ながら、株式以外であればどんな資産でも良いわけではなく、分散効果をより高めるためには、米国株とできる限り違う動き、欲を言えば逆の動きをする資産が理想だと言えますし、そうでなければ米国株のみを保有しているのとさほどコンディションは変わりません。

 

そういった資産毎の相性を表わす指標として一般的に使われるのが相関係数です。相関係数とは、各対象毎に関連性を示すプラス1からマイナス1の間の値で表される数値で、プラスは正の相関(同じ動き)、マイナスは負の相関(逆の動き)を意味します。

 

下記は、国内外の主な資産について、組み合わせ毎の相関係数をまとめた表になりますが、米国株が含まれる先進国株式と交わる相関係数をご覧ください。先進国債券、先進国リート、新興国株式、新興国債券、日本株式のいずれも正の高い相関、唯一負の相関になっているのは日本債券だけであることが分かります。

 

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※三菱UFJ国際投信ウェブサイトより

 

つまり、米国株投資家が最も効果的にリスク分散を実現しようと考えた場合、日本債券以外は米国株と正の相関関係にあり、暴落時は同じような動きをしてしまう可能性が高いため、有効なリスクヘッジ手段にはなり得ないと言うことができましょう。

 

おすすめの日本債券インデックスファンドのご紹介

 

上記のような米国株式と負の相関関係を持つ日本債券に対して継続的に投資する場合には、個々の債券商品ではなく、投資適格銘柄に限定し信用リスクを抑制しているような、NOMURA-BPI総合連動のインデックスファンドが手間もかからずおすすめです。

 

ファンド選びにあたっては、株式資産のような高いリターンが期待できる資産ではなく、信託報酬などの手数料を可能な限りおさえることが重要なポイントとも言えるため、現時点の最安レベル且つ今後も安い水準を維持してくれそうな競争力のある会社が運営しているものを選ぶのが良いでしょう。

 

具体的には、低信託報酬手数料ランキングの上位であれば基本的にどの商品を選んでも良いかと思いますが、敢えて言えば、運用実績もそれなりに長く純資産額規模も比較的大きめで、信託報酬手数料も低いニッセイ、もしくは業界最低水準の信託報酬手数料維持を公言しているemaxis slim あたりが無難ではないかと思います。

 

最後に

 

私も含め、米国株投資家の個別銘柄やETF選びに費やす労力は、決して無駄ではないものの大暴落の前では意味をなさなくなる可能性が高いため、根本的にリスク分散をしようと考えるならば、今回ご紹介した負の相関関係にある日本債券への投資を検討すべきだと言えます。

 

また、低いとは言え定期預金よりは高いリターンが期待できるため、いつ訪れるかも分からない大暴落用に日本円を定期預金で寝かしておくのであれば、その一部を日本債券インデックスファンドとして保有しておくという選択肢も悪くはないような気がしますがいかがでしょうか?

 

米国株投資家の皆さんは、これまで日本債券インデックスファンドへの投資についてあまり考えたことがなかったかもしれませんが、最終的にするか否かは別として、一つの選択肢として改めてこの機会に検討されてみることを是非ともおすすめします。

 

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