株主優待の存在が生み出す優待株投資の本質的なリスクについて語る

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株主優待が生む優待株投資のリスクに関する話題です。優待株投資は、特に株式投資初心者や主婦をはじめとした女性向けに、比較的低リスクな投資法として推奨されることが多いため、改めてこの機会に注意喚起の意味を込めて記事化してみようと思います。

 

私自身について言えば、これまで優待株投資を行ったことはなく、今後もするつもりはありません。というのも、株主優待のない米国株に投資しているという理由からでも、株主優待生活で有名な桐谷広人氏が嫌いだからでもなく、優待株投資自体に致命的なリスクを感じるからです。

 

そこで今日は、株主優待の存在が生む優待株投資の本質的なリスクについて、あくまでも個人的な考えをご紹介してみようと思いますので、現在既に優待株投資を実践している方や、今後チャレンジしてみしようと考えている方は、この機会に是非ご参考ください。

 

優待株投資とは

 

優待株投資とは、掻い摘んで言えば株主優待を目的とした投資法です。株主優待制度とは、株式を保有することを通じて、一定条件の下でその企業の商品やクオカードなどの金券類を入手することができる仕組みであり、上場株式の2割程度が株主優待制度を導入していると言われています。

 

具体例として、常時人気ランキングの上位に入っている主な株主優待(随時変更される可能性あり)の一覧を以下にご紹介してみますのでご参考ください。これらを見れば、株主優待というものがどのようなものなのか、具体的にイメージいただけるのではないかと思います。

 

イオン

株主優待カード(3%キャッシュバック等)

 

日清食品

3,000円相当の自社製品詰合せなど

 

オリックス

カタログギフトなど

 

日本マクドナルドホールディングス

食事優待券

 

吉野家ホールディングス

食事優待券3,000円分

 

コロワイド

20,000円分の株主優待ポイント

 

ANAホールディングス

搭乗50%割引券など

 

単に株式を保有しているだけで、上記のような株主優待商品やサービスを入手できるため、一見魅力的に映るかもしれませんが、一方で優待株投資は本質的なリスクを抱えているとも言えるため注意が必要です。それではそのリスクについて話を進めてみようと思います。

 

株式投資における目的の再確認

 

優待株投資のリスクに触れる前に、改めて株式投資の目的について確認してみましょう。この期に及んで異論の余地はないかと思いますが、ご承知の通り株式投資の目的は他でもなく、株式への投資を通じてリターン、つまり株式資産を具体的に増やすことにあると言えます。

 

短期か長期か、またはバリュー株かグロース株か、個別株かインデックスファンドかなど、どのようなスタイルを選択するかは投資家毎の戦略次第であり、形こそ違えどいずれもリターンの増大を目的としていることには変わりありません。

 

いずれの方法論も、それぞれの投資家が多かれ少なかれ成功や失敗、さらには書籍などを通じた学習を積み重ねた結果として行き着いた、自身にとって最高のリターンを生むであろう投資の形であり、時間の経過と共に、多かれ少なかれリターンにつながりやすい形に変化を遂げているのではないかと思います。

 

株主優待が生み出す優待株投資のリスクとは

 

それでは、優待株投資にスポットを当てて考えてみます。優待株投資も株式投資の一つであることに変わりありませんが、果たして実践している投資家の方々は、結果論ではなく、どの程度先ほどの株式投資の目的を意識して投資しているでしょうか?

 

正直なところ、私の知る限りその意識は低いような気がしてなりません。というのも優待株投資には、リターン観点での勝ち負け以外に、株主優待の取得という投資家を惑わす余分な要素が付け加えられているため、それが良くも悪くも投資の目的になり得てしまうからです。

 

実際に私の周りでも、女性を中心に優待株投資を実践している知人が数多くいますが、総じて彼女達からリターンという言葉を耳にしたことがなく、先日も好んで優待株に投資している男性の知人に対してリターンの状況について質問したところ、次のような回答が返ってきました。

 

正確には分からないけど、たぶんぼちぼちってところだと思う。って言うか、俺もともと株主優待目的で投資してるでしょ?だから極端な話、株主優待さえもらうことができればリターンとかなくても最悪構わないから、基本的に普段あまり気にしてないんだよね。

 

言葉通り、リターンを気にしていないのであれば論外ですし、負けている悔しさをごまかすために強がりを言っているのだとしても問題です。つまり、いずれの場合も株主優待があるが故に投資家がリターンというものに注目していない、もしくは目を背ける良い口実になってしまっているからです。

 

その結果として何が起こるかと言えば、より魅力的な株主優待や優待銘柄探しに終始するのみで、本来の目的でもあるリターンを増やすための方法論を貪欲に模索しようとしないため、結果的に投資家としての成長、つまり知識や経験が積み上がらないだけでなく、実際のリターンも得られない状況です。

 

常にリターンを向上させるべく熱心に学習し、経験を積み上げている投資家と比べるとその力の差は歴然であり、さらにその差は時間の経過と共に広がってしまう可能性が高いため、中長期的にはかなりの差となって投資成績に表れるに違いありません。

 

最後に

 

以上のように、目に見えないため見過ごされがちですが、株主優待という要素が投資家に与える影響は意外にも大きく、ある意味中長期的な投資成績を押し下げかねない致命的なリスク要因だと言えるため、現在投資中の方や今後実践してみようと考えている方は改めてご注意ください。

 

また、今日ご紹介した以外にも優待株投資のリスクは存在します。一般的に優待銘柄は値崩れしづらく低リスクだと思われがちですが、それは株主優待が維持された場合の話であり、実際に改悪さらには廃止されるケースも多く、改悪又は廃止された場合には途端に株価は大崩れすることになります。しかも、魅力的な株主優待であれば尚更です。

 

やはり個人的には、本来の目的でもあるリターン狙いの株式投資に専念した上で、優待株投資をするとしても、株主優待でしか手に入らない貴重な商品やサービスがある優待銘柄に限り、あくまでも部分的に取り入れる程度に抑える形を是非ともおすすめします。

 

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