スイングトレードはアマゾン株に対しても有効な手法だと言えるのか?

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スイングトレードと米国を代表するグロース株銘柄アマゾンの相性に関する話題です。私自身スイングトレードは得意分野でないため、場合によっては私の理解が間違っている可能性はありますが、ブログやSNSなどを眺めている中で感じたこと記事にしてみました。

 

ここ数日間における、アマゾンの決算前後の株価変動に伴う米国株投資家の方の動きを見ていると、ご自身が意図をしているかどうかは別として、短期間のうちに値動きに合わせて売買を繰り返す、いわゆるスイングトレードになっている方が多いように思います。

 

スイングトレードという手法自体は、個々の方針や考え方の問題でもあるため正解も不正解もないのですが、個人的に疑問を感じるのは手法ではなく組合せ、つまりアマゾンでスイングトレードをしてしまっている点です。

 

結論から言うと、アマゾンをスイングトレードする意味は薄いと言えます。仮に私がスイングトレードを行うのであれば、アマゾンではなくマザーズに上場しているような国内の中小型株を迷わず選ぶに違いありません。というのも、その方がスイングトレードを行う上では明らかにメリットが大きいからです。

 

そこで今日は、スイングトレードの対象として、アマゾン株を敢えて選ぶ必要性を感じない理由について、個人的に3つほどご紹介してみようと思いますので、今現在アマゾンを含む人気の米国グロース株銘柄群でスイングトレードをしている投資家の方は、是非この機会にご参考ください。

 

スイングトレードとは

 

スイングトレードとは、数日から数週間の間に購入と売却を行うトレードのことを言い、基本的に短期間で売買を完結させるため、ファンダメンタル、つまり投資先の事業内容や成長性を含めた本質的価値よりも、どちらかというと買い時や売り時など短期的な株価のトレンドを重視する手法です。

 

なぜスイングトレードがそのように定義されるかと言うと、どんなに有望な事業を展開する銘柄であっても、数日から数週間という短期間における株価は、単なる人気投票のようなメカニズムで決まってしまう可能性が高く、事業の価値が株価に反映され得ないからです。

 

その意味では、例えばアマゾンのように、今後引き続き成長が期待できる魅力的な事業群を展開していたとしても、スイングトレードではほとんどその意味はなく、事業が心許ない無名の国内中小型株であったとしても、短い期間で大きな値動きがある銘柄の方が向いているということになります。

 

中には、スイングトレードをしている自覚がない方もいるのかもしれませんが、例えばここ最近の世界的な大型調整や決算前後において、売却したり買い戻したりと、短期的な株価のみを根拠に売買している時点で、それはスイングトレードと何ら変わらない行為だと言えましょう。

 

スイングトレードにアマゾン株が適さないと考える3つの理由

 

本題です。スイングトレードを行う上で敢えてアマゾンを選ぶ必要を感じない理由とは、先に触れた通りアマゾンの事業価値がリターンに活かしづらいだけでなく、次に挙げる通り国内中小型株群との相対的なデメリットにより、よりリターンが低くなってしまうと考えられるからです。

 

①ボラティリティが低い

 

先に触れた通り、スイングトレードで儲けるためには、事業の将来性や利益水準などはあまり関係なく、短期的な値動きの大きさ、いわゆる値幅が重要になってきます。その意味では、国内中小型株よりもアマゾンのような超大型米国株は明らかに劣ることになります。

 

というのも、一般的に中小型株はそもそも発行株式数が少ない銘柄が多いため、機関投資家など少し大きめの資金が投入されたり、話題になっただけでも株価が大きく動き易いからです。あまりに少ない銘柄は、流動性リスクが懸念されますが、個人投資家レベルであれば問題になることも少ないはずです。

 

参考までに、一時期市場を沸かせたマザーズ上場銘柄「そーせいグループ」の当時の株価チャートをご紹介しますが、数週間で1.5倍から2倍程度の上下を繰り返していることからも、この手の国内中小型株が、アマゾンより短期的に大きく儲けられる可能性の高い銘柄群だということがお分かりいただけるかと思います。

 

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②売買手数料が高い

 

続いてのアマゾンの相対的デメリットは売買手数料、つまり国内株よりもアマゾンの方が売買手数料が圧倒的に高いという点です。スイングトレードの場合、それなりに売買頻度が増えることが予想されるため、売買にかかる手数料の存在を無視することはできません。

 

具体的に、SBI証券のケースで各手数料額を比較してみましょう。例えば100万円相当の売買をすると仮定すると、米国株アマゾンの場合は上限でもある20ドル、つまり1ドル112円とすれば日本円換算で2,240円の手数料が発生するのに対し、国内株式は487円と4倍以上の開きがあります。

 

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※SBI証券ウェブサイトより抜粋(スタンダードプラン)

 

今さら敢えて言うまでもありませんが、株式投資における手数料コストは、確実にリターンに影響を及ぼす意外に大きな要因でもあるため、スイングトレードで何度も売買を繰り返すことを踏まえれば、中長期的には非常に大きな差となって表れてくるはずです。

 

③外国税が発生してしまう

 

最後は、外国税に関するアマゾンのデメリットです。国内株式であれば課税されることはありませんが、米国株のアマゾンの場合には、売買益に対して国内税に加えて10%の外国税が発生してしまいます。一般的に米国株が敬遠される主な要因の1つでもあります。

 

もちろん、確定申告時に外国税額控除の申請をすることでその大半は取り戻すことはできますが、個々の収入状況次第では必ずしも全額が戻る訳でもないため、多かれ少なかれコスト増につながる可能性が高くなります。

 

また、私も毎年申請しているので分かりますが、何よりも申請手続き自体が面倒な作業を伴うため、そもそもこの申請自体、忙しい方であればあるほど可能であれば避けたいプロセスである点もデメリットだと言えましょう。

 

投資スタイルに相応しい銘柄がより高いリターンを生む

 

以上、あくまでも国内中小型株との相対評価にはなりますが、スイングトレードにアマゾンが向かない理由についてご紹介してみました。要するに、スイングトレードを前提とした売買を行うのであれば、アマゾンよりも国内中小型株の方が相応しいということです。

 

したがって、意図しているか否かは別として、アマゾンを対象として結果的にスイングトレードをしてしまっているとしたら、投資スタイルと購入銘柄にズレが生じてしまっているとも言えるため、購入銘柄を見直すことも検討する必要がありましょう。

 

アマゾンをはじめとした米国グロース株銘柄群には、魅力的な事業を展開する銘柄が多いことは確かですが、先にも触れた通り短期的な株価トレンドを基準としたスイングトレードになるのであればその意味はありません。身に覚えのある方は、この機会に投資する銘柄について再検討されてみることを是非おすすめします。

 

www.usstocks.club

 

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