インカムゲインの魅力について初心者向けに分かりやすく解説してみる
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インカムゲインの解説とその魅力に関する話題です。インカムゲインは、資産運用に関するテーマの話の中では、必ずと言っても過言ではないほど頻繁に登場するワードでもあるため、今後資産運用を検討している方であれば、知っておいて損はない言葉だと言えましょう。
私の周りでも、インカムゲインという言葉を頻繁に耳にしますが、それ自体について、さらには併せて使われることが多いキャピタルゲインと何がどう違うのかを、初心者にも分かるように説明できる人が意外に少ないように感じますがいかがでしょうか?
私自身、米国株を通じた主にインカムゲインを目的とした資産形成を行っている身ではありますが、いざ質問された際に分かりやすく噛み砕いて上手く説明できるかと言えば、正直なところあまり自信がありません。
そこで今日は、インカムゲインというもの、さらには個人的に感じているその魅力について、自分自身のためにも改めて整理した上で、できるだけ分かりやすくまとめてみようと思いますので、特に初心者の方は今後の方針を決めるためにも是非ご参考ください。
インカムゲインとは
インカムゲインという名前を聞くと、一見英語のように思えるかもしれませんが、正真正銘の和製英語「income gain」のカタカナ読みであり、正式な英語では通常「investment income」と言われます。別名で言えば、インカム収入と呼ばれることもあります。
インカムゲインとは、掻い摘んで言うと、資産を保有していることで得られる収入のことで、不労所得とも呼ばれます。保有しているだけで得られるということから考えてもお分かりの通り、獲得難易度が低いため、副業を求めるサラリーマンやリタイア組を中心にインカムゲイン信者は多いと言えましょう。
対比で使われる言葉として、キャピタルゲインというものがあります。キャピタルゲインとは、インカムゲインのように保有しているだけでは得られる収入ではなく、売買による値上がり益のことを指す言葉です。当然ながら、値上がり自体の予測が難しいため、インカムゲインよりも獲得難易度は高くなります。
これらを例えるのによく使われるのが、ニワトリと卵の例でしょう。インカムゲインはニワトリが生む卵で得る収入、キャピタルゲインについてはニワトリ自体の売買による収入という具合です。そう考えると、少しはイメージがつきやすいのではないでしょうか?
インカムゲインが得られる代表的な資産例
それでは、もう少し具体的な内容に話を進めますが、インカムゲインを得ることができる資産としては、主に以下のようなものが挙げられます。分かりやすくするために、一般的に収入レベルの大きいとされる方から順に並べてみることにします。
①不動産の家賃収入
1つ目は、インカムゲインの代表とも言える所有不動産からの家賃収入です。収入レベル的には最も大きいですが、その分取得にあたっての費用も大きいほか、収入が途絶えたりするリスクも大きめであり、さらには換金性も低いため、収入レベルだけで選ぶのは避けたいところです。
②株式の配当収入
続いては、株式の配当金収入です。中でも、私が保有しているような長期的に増配を続けているような米国株であれば、減配リスクも少なく安定しているだけでなく、増配により収入アップも可能になるので、個人的には最もおすすめです。
③債券や銀行預金の金利収入
最後は、債券や銀行預金の金利収入です。収入レベルは低いですが、元本割れリスクも低いため、短期的な資産の目減りをできる限り避けたい方にはおすすめです。但し、いずれもインフレに弱い資産でもあるため、長期保有には向かない収入源だと言えましょう。
インカムゲインの代表的なメリットとデメリット
続いて、インカムゲインの主なメリットおよびデメリットに関する話です。これについては、私自身の得意分野でもある株式の例を用いて、キャピタルゲインとの比較を織り交ぜながらご紹介してみようと思います。
(メリット)収入の確実性
保有株式からのインカムゲインの最大のメリットは、安定した利益を捻出可能な銘柄を選びさえすれば、相場の動向、つまり株価とは関係なく、ほぼ確実に配当金という形で安定した収入を手に入れることができる点です。
先にも触れた通り、インカムゲイン目的での株式投資における最適な対象としては、毎年連続して増配を続けているような、配当王又は配当貴族呼ばれる米国株(アメリカ株)が筆頭候補に挙げられましょう。
なお、この収入の確実性というインカムゲインのメリットは、キャピタルゲインにおけるデメリットだと言えます。つまり、値上がり益をその収入源とするキャピタルゲインは、インカムゲインに比べて不確実性が高いということです。
なぜなら、そもそも株価というのは短期的には需給、つまり人気投票によって決まるものであり、株価が上がるか否かは環境に大きく左右されるため、いかに優良な銘柄であったとしても、必ずしも常にそれがすぐに株価に反映するとは限らないからです。
また、一般的にキャピタルゲインの対象に選ばれる銘柄は、得た利益を新規ビジネスに投資することで拡大を図り、企業価値並びに株価の成長につなげる必要がありますが、そのビジネスが上手く価値を生む保証もありません。
要するに、キャピタルゲインの源泉でもある株価の成長それ自体が数多くの不確実な要素により成り立っているため、当然ながらそれによる収入についても、自ずと不確実性が付きまとうということです。
(デメリット)時間の長さ
インカムゲインの主なデメリットを敢えて挙げるとすれば、資産の成長を図るのに時間を必要とする点でしょう。つまり、キャピタルゲインのように、短期間で大きく資産を成長させることが難しいということです。
参考までに、インカムゲインとしての株式の配当金を使って、同じ株式に再投資することにより実現可能な、株式資産の成長スピードの目安をイメージしてもらえるように、私が保有しているような毎年増配が期待できる米国高配当優良株を例として具体例に試算してみましょう。
当初配当利回り3%、配当課税20%(外国税は考慮せず)として、年増配率5%および7%の2通りについて、投資元本が2倍に増えるのに必要な経過年数を単純計算してみると、増配率5%の場合が19年、7%の場合には17年という結果になります。
つまり、インカムゲインにおいては、一般的な配当利回り3%程度の高配当株を保有した場合、配当再投資によって株式資産を2倍に成長させるのに、概ね15年~20年という長い歳月が必要になるということです。
ただ裏を返せば、それぐらいの長いスパンで資産運用を考えることができれば、高い確実性で資産を成長させることができるということでもあるため、やり方次第で解消することも可能なデメリットだと言えましょう。
キャピタルゲインとの比較におけるインカムゲインの魅力
確かにキャピタルゲインは、短期間で資産を大きくできる可能性を秘めているため、夢も醍醐味もある収入源だと言えます。株式の銘柄で言えば、アマゾン・ドット・コムなど、急こう配の右肩上がりで株価が上がり続ける銘柄の保有といったところでしょう。
ただその一方で、最終的に得られるかどうかも分からない不確実性の高いキャピタルゲインよりも、時間をかけてでも得られる確実性の高いインカムゲインを得ることを考える方が、合理的で利口な手段だと言えるようにも思います。
例えば、皆さんが銀行の融資担当者で、まとまった金額の融資をしなければならないとした場合、恐らく回収できなくなるリスクを避けるため、近い将来の一括返済ではなく、時間はかかっても確実に回収を進められる分割払いでの融資を選ぶはずです。
仮にどんなに大きな収入の可能性を秘めていようとも、最終的に得られなければ何の意味もありません。現時点でまだご自身の運用スタイルが定まっていない方は、この機会にインカムゲインの魅力について再確認されてみることを、是非おすすめします。