配当再投資戦略の具体的な方法について考えてみる

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配当再投資戦略の方法論に関する話題です。長期投資家のバイブル「株式投資の未来」の著者、ジェレミー・シーゲル氏の影響もあり、一時期ほどではありませんが配当再投資を軸とした長期投資を実践する米国株(アメリカ株)投資家もそれなりに多いのではないでしょうか。

 

この投資スタイルは、売り時や買い時が難しい株式投資において、基本的に定期的に買い増すのみで売ることがないため一見簡単なように見えますが、実際にこの戦略で大きく成功しようと思うとそれほど単純でも簡単でもありません。

 

そこで今日は、配当再投資の基本的な仕組み、さらには米国株(アメリカ株)への配当再投資を通じてより高いパフォーマンスを実現する具体的な方法について、改めてご紹介してみたいと思いますので、今後配当再投資戦略を取り入れた投資を検討している方は、是非ご参考ください。

 

配当再投資戦略とは

 

配当再投資戦略とは、保有株式から支払われる配当金を、保有銘柄もしくはその他の新規銘柄への投資の一部又は全部に使い、配当金を生む保有株式を積み増すことで、複利的に保有資産の増大を図る戦略です。

 

したがってこの戦略の下では、支払われた配当金で、次の配当を生む株式を累計ベースで見た時にいかに多く買い増すことができるか、という部分が最も重要な課題になります。

 

その意味では、当たり前ですが保有株式からの配当金はより多く、買い増す株式はより安くという形が理想であり、できる限りその形に近い状態を実現し、再投資のパフォーマンス最大化することが、この戦略で成功する近道だと言えます。

 

配当再投資に適した投資対象の特長と注意点

 

それでは配当再投資に適した投資対象とは、どのような特長を持つ銘柄群しょうか。配当再投資の仕組みを考えれば何となくお分かりかと思いますが、答えはとてもシンプルです。

 

要するに、景気の波にも左右されず、というより不況の時でも配当金が安定して支払われる銘柄群です。というのも配当金という先立つものがなければ再投資も出来ませんし、株価が下がりやすい不況時にこそ再投資の効果が発揮されるからです。

 

探そうと思えば、米国株という括りでも、聞いたこともない怪しげな超高配当銘柄や、事業が先細り確実な伝統的な高配当銘柄が数多く存在しますが、くれぐれも配当利回りだけを基準に銘柄選びをしないようにご注意下さい。

 

結局は、数十年単位という長いスパンで安定的に配当金を払い続けることができるだけの強い事業を営み、理想を言えばそれを長期的に成長させることができる銘柄を選ぶことが、配当再投資をより効果的に進める秘訣だということです。

 

配当再投資に適した米国株(アメリカ株)銘柄群の具体例

 

上記の特長を持つ配当再投資に適した銘柄の代表格を例に挙げるとすれば、生活必需品やヘルスケアセクターに属する配当王や配当貴族と呼ばれる連続増配銘柄群でしょう。

 

これらのセクターは、景気の波にも左右されず常に必要とされる事業であり、しかも人口の増加にも伴う成長も期待することができます。しかも株主還元に積極的な銘柄も多く存在しています。

 

なお、これらのセクター以外のセクターでも、中には同じような特徴を持つ配当再投資に相応しい銘柄が存在していますので、配当王や配当貴族銘柄のランキングなどで一度ご確認いただくことをおすすめします。

 

暴落時の再投資がパフォーマンスを左右する重要な要素

 

銘柄選びと並び、配当再投資で成功するために重要な要素が、株価暴落時や下げ相場における再投資の有無です。言うのは簡単ですが、実践するのは簡単ではありません。

 

平常時の再投資に関してはタイミングをはかる必要はなく、配当金が積み上がった段階で定期的に実行すれば事足りますが、配当再投資の明暗を分ける重要な要素が株価が下落した際の立ち回りです。

 

冒頭で書いた通り、配当再投資の効果を最大化する上では、限られた配当金でいかに多くの株式を買い増せるかが重要であるため、株価が下がるタイミングが重要な買い増し時だからです。

 

ただ実際は、暴落などの下げ相場が訪れ、含み損だらけの保有株を目の当たりにしてしまった途端に、恐怖に負けて買い増し自体を躊躇する投資家が多いのではないかと思いますがいかがでしょうか。

 

気持ちは分かるものの、そこで躊躇してしまっては最もパフォーマンスに対してプラスに作用する美味しい部分を買いそびれることになるため、この戦略で大きく成功することが難しくなってしまいます。

 

つまり、市場全体か個別銘柄かを問わず、株価の大暴落が訪れた際に再投資を止めることなく継続できるか否かが、配当再投資戦略における成功の可能性を大きく左右するポイントだと言えましょう。

 

まとめ

 

以上、配当再投資の基本的な仕組み、さらには具体的な実践方法について、私なりの考え方をご紹介してみましたがいかがでしたでしょうか。

 

私のような長期投資家にとってはベストな方法だと考えていますが、株式投資はスタイルもリターンを得る手段も様々であり、そもそも投資家毎の目的や状況もそれぞれ異なるため、正解も1つではないことはご承知の通りです。

 

ただ、現時点で言えば、少なくとも米国株(アメリカ株)に対する配当再投資で財を成そうと考えるのであれば、多かれ少なかれ今日ご紹介したような銘柄選びや進め方を実践する形が、個人的にはベストだと考えています。

 

是非この機会に、今日ご紹介した内容も踏まえ、ご自身の配当再投資戦略の中身について、改めてご確認いただくことを是非おすすめします。

 

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